最近車の中でノートパソコンを充電したいシチュエーションが発生しました。どうしてもノーパソの電源が持たない。車内充電について調べてみるとけこちが聞いたことのないワードが出てきました。
PD充電器
調べてみるとPDというのはPower delivery(以下PD)の略だそうで、電力とデータが同時に機器に供給できる、新しいUSBタイプのACアダプターなのだそうです。(新しいとはいえ2018には現在の主流であるUSB PD3.0になっていたようなのでけこちがとろくて知らなかっただけです)
最近USB-typeCというものがけこちの持ち物にも増えてきてはいました。ただ単純に差し口の形が違うだけだと思っていたのですが、いろんな可能性を秘めたケーブルだったんですね。
そして、コンセントを使用したPD充電器のレビューはたくさん出てくるけれど、シガーソケットを利用した車での充電についての情報が少ない。
ということで職業ドライバーけこちが実験台になって調査します。
PD(Power delivery)対応の充電器とケーブルを使ってノートパソコンを車内で充電するまでの手順
ノートパソコンは通常だと付属のACアダプターで充電をします。しかし、パソコンにPower Delivery対応のType-Cポートがついていれば、PD対応充電器を利用してType-Cケーブルで充電が出来るという。
しかもPD充電器が一つあればパソコンだけではなくPD対応の機器全てを充電できてしまうという事でもありますので、かさばるACアダプターを持ち歩く必要がなくなって余計な荷物を減らすことが出来ます。
これらはあくまでUSB PDを実装したポート同士が接続された場合のみのお話ですので、お手持ちのアイテムのそれぞれがPD対応かどうかをまずはしっかりと確認する必要があります。
自分のPCにPD対応のUSB Type-Cがあるかどうかを確認
さっそくまずはノートパソコンにUSB Type-Cの差し口を確認。見てみるとありますよType-Cの差し口が。(今まで気にしたことがなかった)横にPのようなマークがついていますのでPD対応かなと期待をして正式に対応しているかどうかを確認します。
けこちの場合は自分の持っているノートパソコンのモデルである、DELL Inspiron 5301の仕様ページを見ました。皆さんはご自分のパソコンの仕様が書かれたページを探してみて下さい。
下の図の5番にPD対応USB Type-Cの存在を確認。
5.USB 3.2 Gen 2(Type-C)ポート(Power Delivery/DisplayPort対応)
外部ストレージデバイス、プリンター、外部ディスプレイなどの周辺機器を接続します。
デバイス間の双方向の電力供給を可能にする Power Delivery をサポートします。最大 15 W の電源出力で、より高速な充電が可能になります。
引用:DELL製品マニュアル
最後の文言はよくわからないんだけどパソコンから何かに充電してあげる場合には15wしか対応していないという事なのかもしれないが、今回はPC側への充電目的なので電源アダプターのワット数を確認する。
PCの電源アダプターのワット数を確認
↓ノートパソコンの電源アダプターに45Wの表記を確認。
DELL公式の説明を確認してみると、オプション2は65Wと書いてある。どうやらけこちのノートPCはACアダプタの種類が標準で付属するオプション1である45Wとオプション2である65Wの二種類使えるらしい。(気にしたことがなかった)
この説明だと65Wが上限と思われるので、65Wに対応できるような条件で探してみる。(大は小を兼ねる、おそらく購入する機器が適切なW数を判断或いは制御できる何らかの機能がついていると予測)
車の種類に関する電圧の確認
シガーソケットに供給される電気の電圧は、電力を供給する大元となる車のバッテリーの種類で変わってくる。(車の大きさで変わる)
- 一般家庭で利用する車(セダンやミニバンなど)は 12V
- バッテリーを多く必要とするトラックなどの大型車は 24V
電圧が異なると故障するリスクがあるので、購入前には対応する電圧をしっかりとチェックする必要があるが、現在売られているPD充電器はたいがいこの二種類に対応しているものばかりのようだ。
けこちが充電に使用したい車はトヨタのジャパンタクシーなのでメーカーであるトヨタのホームページで確認。
ソケットの場所は運転席左側のコンソールボックスの左手奥。蓋がついていますので外して差し込んでください。こちらの説明文で確認してみるとジャパンタクシーは12V。そしてこのソケットの場合は120Wまでなら使用可とのこと。
以上の条件を踏まえて商品を探してみる
- USB PD(Power-Delivery)3.0対応
- 12V車・24V車対応
- お手持ちのPC付属のACアダプタのW数と同じ電力の供給が可能なもの(今回の場合は45W~65W必要)
↓けこちが選んだ商品はこれ
上の商品の説明ではUSB PD(Power-Delivery)対応の「Type-C to Type-C 100W高速充電ケーブル」を使用する必要があるとのことなのでケーブルはその条件で選んでみた。
早速接続してみる
ドキドキしながらシガーソケットに差し込み、ドキドキしながらけこちのノートパソコンにtype-cケーブルを差し込んでみたところ、何のアラートも何の問題もなく充電が開始されました。
一応けこちの車は社用車なので、ヒューズなどが飛ばないよう抜き差しするときにはエンジンを切った状態で行うようにしました
充電速度
充電の速度は非常に速い。下の画像だと19%から充電を始め、1時間49分経った時点で98%になった。
※仕事の都合で充電は98%で終えたが、おそらく19%から始めると二時間前後で満充電になると考えてもいいかもしれない。(それくらいのスピード感で充電している)
強めの電気が流れると機器が持てない程熱くなるケースもあるようだが、今回選んだPD充電器とケーブルでは一切熱くならなかった。
実は一度購入に失敗している
実はけこち、PD充電器をもう一つ買っています。それが以下のタイプ。
これももちろん使ってみたのですが、自分のパソコンのワット数をあまり気にしないで感覚で購入してしまった商品です。タイトルにあるように「合計60w」とありますよね?画像を見ていただくとわかりますが、「PD30w」と書かれたtype-cの口が二つ付いています。一つの口で30wです。ケーブルは100w対応のモノを利用したのですが、実際充電したらノートパソコンにこんなアラートを出されました。
アラートは出ても充電は一応できる状態だが、何となくパソコンにあまりよくないような気がする。(実際作業中に時々画面表示がおかしくなった)今回使用したケーブル自体は100W対応の商品なので、恐らく充電器の方のワット数が足りないのがこのアラートの原因だろうと判断し、新たに100W対応のPD充電器に買いなおしたわけです。勉強になりました。
上記の商品は全く悪いものではありませんので念のため。パソコンの様に大きいワット数を必要としないものに対して使うとよいでしょう。PD対応なので充電は速い事を実感できると思います。
自分のパソコンがPD対応ではない場合の車内充電の方法
シガーソケットをコンセントにする「カーインバーター」とうアイテムを利用しましょう。
例えば今回、トヨタのサイトでけこちが使用するジャパンタクシーのページに記載のあった「12V車で120Wまで使用可能」という条件で選んだコンバーターは以下のモノです。
この商品をシガーソケットに差し込み、インバーターにACアダプタを差し込んで充電をすることが出来ます。電気の事は間違えると危ないのであくまで皆さんの車の仕様を確認の上で購入して下さい。
カーインバーターは震災グッズとしても優れた商品です。北海道の大停電の際にカーインバーターを利用して地域に貢献したセイコーマートさんのお話を紹介していますので読んでみて下さい。↓