【魅惑の70年代音楽】Brian Connollyのいる「SWEET」

【魅惑の70年代音楽】SWEET

けこちは中学生くらいからピーター・バラカンさんのピックアップで音楽の勉強をしてきました。しかし、このSWEETはピーター・バラカンさんは恐らく紹介しないであろう類の音楽と言えるでしょう。たまにこういうティーン向けの粗削りな商業音楽(チン&チャップマンもの)を好んで聴いてしまうのです。

今回はSWEETを取り上げます。

 SWEET(Wikipedia)

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今回注目するのはSWEETのフロントマン、Brian Connolly ブライアン・コノリー

ブライアンは本当に歌がお上手。そしてカッコいい。ブロンドの内巻きにセットされたヘアースタイルがチャームポイント。この人メインマンなのにあまりガツガツ前に出てくる感じがしないところも好印象です。

ちなみに他のメンバーの存在が薄いわけでは決してありません。スティーブ・プリーストのたまに見せる職人的表情はなかなか魅力的ですし、ミック・タッカーはスティック回しがお上手なだけでなく、ドラマーとして評価が高いですよね。アンディ・スコットはちょっと前に出ようとする感じがしますが。

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SWEETはオフィシャルのチャンネルもありますし、比較的動画はたくさんあります。その中からいくつか動画を取り上げてみましょう。

 けこちが最初に見たPV。1974年。ブライアンが力強くこぶしを上げて歌う様に心を奪われました。でも最後にマイク折っちゃうのはダメよー(暴力反対のけこち)

けこち
Rockerでも物は大切にしよーぜーぃ!

↓こっちのバージョンはブライアンの水玉の服がかわいくて好きです。

 いくつかある”The Six Teens”の動画の中でも演奏のバランスがなんだか悪い感じがするけど、ブライアンがカッコいいのでこのバージョンを選びました。

 ”Lost Angels”大好きですね。ブライアンが力いっぱい歌ってるのを見るとこっちまで血管切れそうになってきます。1977年

上記の動画(いずれも1974~78年辺り)を見ると初期のクイーンのような骨太ロックなイメージなんだけど、1972~73頃ではグラムロックを意識した装いをしています。

 みんな顔白くてお化粧してますね。衣装も完全にグラムロック。スティーブ・プリーストは女性役?1973年

 かと思えば南国風の音楽を突然ぶっこんで来たり。演奏しているバンドの目の前で女性によるリンボーダンスが始まり、その後も別の男性がリンボーでかなり低いくぐりを披露します。率直にメンバーがどんな気持ちで演奏していたのか聞きたい。1971~72年

Wikipediaによれば、1974年の夏頃にチャップマンとチンによるコントロールから離れようと思うようになったらしい。そういわれるとメンバーそれぞれの恰好やスタイルはやらされ感による微妙な違和感があるような気もする。

恐らく骨太ブリティッシュロックが本人たちのやりたいスタイルだったのではと思いますけれど、そこに行くまで言われるがままに頑張っていたのかと思うと余計に愛しさを感じます。

アルコール沼にはまってしまったブライアン

1974年にナイトクラブから出た時にひどい殴打と、喉に数回の蹴りを受け、その時喉を損傷するほどのけがを負ったそう。その結果、しばらく歌うことができなくなり、それまで広かった声域の一部を永久に失ってしまったとのこと。ボーカリストであるブライアンにとってどれほどのダメージだったことか。

そんなことが影響したかどうかは定かではないけれど、酒を飲んでステージに立つことが常態化。フロントとして堂々と出ているように見えるけど、実は繊細でナイーブな様子を感じる(勝手な予測)ときもありますから酒でも浴びないと出ていけなかったのか。まぁ時代的に普通にドラッグもやっていたでしょうしね。

時がたつにつれて完全にアルコールへの依存によって身体機能が壊れ、更にバンドメンバーとの関係も壊れていきます。最終的に腎不全と肝不全、および度重なる心臓発作により1997年に亡くなってしまうのです。

51歳。けこちよりも短い命。晩年の映像を見るとまるでおじいさんのよう。51には見えないですね。

最近ネットの何かの読み物で、けこちの大好きなタブレット純さんもマヒナスターズで同じような事になった話を読みました。酒を飲まないとステージに上がれず、最後は酒でステージをまともにできなくなったと。とても繊細な方がこんな形で体を壊してしまうとしたら辛い。

だから、近しい人でアルコールに依存しそうになっている人を見たら、私はアルコールに手がいかないような別の方法を一緒に考えます。これは完全にブライアンのドキュメンタリーを見た影響ですね。

 若い頃のドキュメンタリー。みんな若くてかっこよく、なにより元気でしたね。

 これは1996年の映像だから亡くなる一年前のドキュメンタリー作品という事になります。上の若い頃のドキュメンタリーと比べると痛々しいブライアン。晩年のブライアンは歩くのも大変そうなのはわかりますが、若い頃の映像でも既に飛行機のタラップを普通に上がれてない…?そばに行って支えてあげたい気持ちでいっぱいになります。

アルコールの影響による身体的症状には体の痛み(アルコール性末梢神経障害など)というものがあるらしく、ブライアンの表情や佇まいを見るとだいぶ痛みに耐えているようにも見える。ステージに立つときもバンド仲間に導かれてマイクの前に立つ姿は涙なしではいられない。

日本語の字幕がないので内容はわからないけれど、映像だけ見ていても十分伝わってきます。

ブライアンが抜けた後のSWEET

 けこちが見れるのはこのPVくらいでしょうか。とはいえ何となく音楽番組で目にしたこのPVを最初SWEETだと気づかなくて、「なんて気持ちの悪い歌なんだろう…!」と思っていました。しかし、ベーシストの目つき、手つきを見ていたらどこかで見たことがあるような…とバンド名を確認して驚きました。この変容さに。SWEETだと認識した瞬間から味わい深く見る事が出来てます。

SWEETってミック以外はみんなかなり見た目が変化するという特徴があると言えるかもしれません。

個人的にはブライアンあってのSWEETが好きなので、その後のは一切見聞きしていませんが、興味のある方は聴いてみて下さいね。結構その後のアーティストに影響を与えた曲や、評価されている曲もあるようですよ。

ブライアンSWEET時代を味わえるおススメのアルバム

アップルミュージックでもいいですが、けこちも持っているベストCDが聞きやすい選曲なので紹介しましょう。一枚持っていればそこそこSWEETのおいしいところを楽しめます。

あとがき

以前職場でブライアンにとても似た上司と出会い、これはいい目の保養だと喜んでいたのですが、その上司がある日誰かとの雑談で

「最近墓買ったんだよね、自分用の」

というセリフが耳に飛び込んできて、

けこち
こいつぁロックじゃねぇ!!ブライアンじゃねぇ!!

と目が覚め、正気に戻りました。…危なかったです。

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