私は今まで集めてきた時計を時計ボックスの中にいつも入れてます。
その中にあった、ベルトもつけないで保存していた古い時計をある日何となく主人が見て、動かしてみたいねと言いました。
今回主役の古すぎる時計たち
写真左は中学進学時の記念品。silvia&silvesterというキャラクターが使われていますが、このキャラだけでこれぞ80’sって感じです。写真で見るとわからないと思いますが金属から緑青がふいちゃってます。
緑青の取り方をネットを情報を探すと“重曹と水を混ぜてペースト状にしたものを塗ってふき取る”事で2分で落ちるらしいのですが、この時計の場合ガラスと金属の間に入り込んでいますのでちょっと専門家にお願いしたほうがよさそうです。すぐに動かすのは保留です。
写真真ん中は中学から高校に進学する際に父親から買ってもらったもの、写真右は高校生の時にクラスの友人がしていたダイバーズウォッチに触発され、誕生日に買ってもらったダイバーズウォッチです。
全てALBAです。父親が好きなブランドだったような気がします。
ALBAの現在
ALBAというブランドは昔のものという勝手な思い込みをしていましたが、大変失礼な思い込みでした。調べてみると今も現役でした。
ALBA
https://www.alba.jp/
純日本の高品質な時計ばかりで見ているとレディースの時計など欲しくなります。
ジブリや任天堂とのコラボをやっているようで、これがなかなか物欲を刺激されるラインナップです。
スーファミでスーパーマリオワールドをやった年代にはグッとくる、12時の位置にあるドラゴンコイン
なんですとー!これはファミコンコントローラー風のデザイン
大好きなキノピオが主役のモデルも。ポップでかわいい
ベルト装着
ベルトは主人がネットで選んで購入してくれました。
今回けこちは先にベルトを買ってしまいましたが、万が一時計が修理不能だった場合を想定し、“動くようになった時計にベルトを装着する”という流れの方がいいと思います。
金の方は元々明るいブラウンの皮ベルトでしたが今回はメッシュベルト
007を意識したNATOベルトにしました。私の細い手には小さいサイズのダイバーズウォッチがちょうどいい感じです。
電池交換にチャレンジ
この時計は古いし大切な時計だろうから、より丁寧に扱ってくれるところに預けようと主人が言って修理店を探しあててくれました。Googleでのユーザー評価が非常に高い銀座のとある修理店です。早速訪ねました。
店構えはロレックスだのオメガだのを預けるような人しか来ないような佇まいで気後れしながらも、30年以上前のALBAの金色の時計とダイバーズウォッチの2つを託してしばし銀ブラ。戻ってみると、電池交換ができたのは金色の時計だけ。もう一つは、電池交換しても動かなかったと返されました。修理できるかと聞いたところ、古すぎて無理とのこと。
無理といわれるともう素人ではどうしようもないです。
電池入れたら動いてくれるだろうなととわくわくする気持ちもあったので、動かないとっ突っ返されるなんてのは想定外でした。非常にがっかりしたのと同時に父が買ってくれた気持ちを置き去りにするような気持ちになり、「絶対に動かしてやりたい」という気持ちがふつふつと強く湧き出てきたのを覚えています。ネットで修理できそうなお店を探すことに決めました。
手探り状態でネットで探しあてた修理店
けこちの直感を頼りに探し当てたお店が匠工房さんという大阪の修理店です。
匠工房
https://www.studio-takumi.com/
大阪にある修理店のようですが、今の時代はどこに存在していようと宅急便というものがありますから場所は関係ありません。ホームページ右上に無料見積もりのための宅配パックの申し込みがあったので早速取り寄せて返送すると1週間くらいでお返事がきたのですが内容は
匠工房さんからのメール
お預かりさせて頂いておりました時計(セイコー)ですが、部品手
配不可(コイル)の為、
申し訳ございませんが、お見積り不可でご返送とさせて頂きます。
がっかりでした。
しかし半ば意地になりかかっているけこち、諦めずにネット上で自分なりに方法を探したいと思ったのですが、素人が一から情報収集するよりは匠工房さんのような専門家なら何か知恵を授けてもらえるかもしれないと思い、メールで質問をしました。
けこちの質問
コイルという部品がセイコー自体にもう現存していないということで修理不可能、ということでしょうか?
メーカーにもどうしようもできないということは、この時計はもう二度と動かせないという事でしょうか?高校生の時に父からプレゼントされたもので何とか動かしたいと思ったのですが、修理の他になんらかの方法で動かすことはできないのかどうかだけ教えていただけないでしょうか?
けこちがわがままでしつこくてごめんなさい。しかし匠工房さんは早速お返事をくれました。
製造中止機種ご依頼のお客様の中には、オークションなどで同じ時計を落札して匠工房さんに送付し、「使用できる部品は使用して下さい」とお願いされるお客様もいるんだそうです。
しかしオークションで落札したものには内部の部品が欠品していたり、部品が使用できない状態の時計もあるので、あまりお勧めはできないとのことでした。
いわゆるオークションなどでジャンク扱いで出されている時計の部品を利用するという事なのでしょうけれど、送られたところで必ずしも部品が使える状態ではないという事なのでしょうね。
そんな方法もご指南頂いた上に、頂けた言葉は
お時間を頂けるのでしたら、
再度改めて部品をお探しさせて頂きます。
金額が高くなるようなら依頼はできないと伝えたら後日見積もりを改めて送ってくれるとのことだったので安心して修理を依頼しました。
後日頂いた見積もりでは洗浄・防水検査は無償サービスで
20,000円(消費税2000円)
とのこと!もちろんすぐに修理依頼しました。
いやー、それにしてもコイルをどうやって手に入れるのか。コイルを手に入れる部分に労力を掛けさせるのも申し訳ないのにこのお値段。主人も私も感動しました。
それから20日ほど経ったでしょうか、修理終わったので送付していただけるとのメールがあり、わくわくしました!
そしてついに
元気に針が動いております!
まとめ
私は昔から時計が好きだから買ってもらっていたわけですが、大人になって高い時計やら興味のある時計を次々買っているうちに、まだ子供の頃に父親から贈られた時計は記憶とともに箱の中にしまわれ続けてきました。主人が思いつかなければ今回の感動はなかったと思います。
私は誤解していました。時計って電池さえ入れればたいてい動くと思っていました。でも時計って常に動かしていたり、定期的にメンテナンスしないと動くものも動かなくなってしまうものなのだという事を今回思い知りました。反省です。
匠工房さん本当にありがとうございました。時計の修理だけでなく人の心を大切にしてくれる素敵なお店だということ、たくさんの人々におススメしたいです。
今回の時計の事は父親に報告しました。その時に言われた言葉。
「わぁーすれてるなぁー 」(函館弁)
※後日だんだん思い出してきたと言っていました